トレードに確率統計は使えるか?
トレードに確率統計の観点を持ち込むのは,
(流派にもよりますが)非常に重要です。
「結果の出る投資手法」か,そうでない投資手法なのかは,
確率統計を踏まえた検証を重ねればわかります。
ところが,殆どの大衆投資家がこれをやりません。
・・・と,言うよりも,かなり多くの人が確率や統計を
まともに理解していません。
例えば宝くじの期待値は 0.45 です。
これの意味するところをまともに理解している人は,
「宝くじを買い続ける」という行動はまず選択しません。
(気まぐれで1枚買うことはあるかも知れません)
期待値0.45とは300万払うと,長期的には
135万しか戻って来ないという意味です。
一般大衆はこの確率の意味を驚くほど軽視しますが,
一定以上の期間(試行回数)があれば,
現実的にも殆ど確率に近い結果が得られるという
現象*1を皮膚感覚として身につけていません。
だから,宝くじを買い続けるし,
十分に検討もしないまま高い保険料を払い続けてしまうし,
低線量被ばくを必要以上に恐れるのです。
FXの期待値は,実際には計算方法によって
変化しますが,仮にトレード方法は問わず,
手数料0円,スプレッド0.3pipsの レート118.000円と
すれば,期待値0.999745...となります。
これはつまり,100万払えば長期的には99万9745円
戻ってくるということになります。
何の投資手法も持っていなくても,
資金管理さえきちんとしていれば,
一気に減るということはありません。
そして,ほんのちょっと期待値を上げる
投資手法を使いこなせるようになれば,
長期的には(確率的に)勝ち続けることが
できるようになるのです。
*1:これを大数の法則といいます。実際にサイコロを1万回振って確かめた人を見つけました。